便秘とビフィズス菌

 ひょっとしたら、便秘の人がビフィズス菌を摂ったら逆効果になるかもしれないという話です。

 何かと話題の腸内細菌です。便秘や下痢だけでなく、アレルギーや免疫系への影響、脳や神経に対する作用、糖尿病や肥満などの生活習慣病対策として、いろいろな期待を込めて多くの人が摂取していると思います。ただ、その摂り方には注意が必要のようです。

 便秘の人が、下剤を使用し過ぎないように、適宜整腸剤などを使用することは珍しくありません。当薬局でも、何人もの人が整腸剤の使用により便秘薬の減量や離脱(卒業)に成功しており、腸内細菌叢の全身への良い影響を考え私は積極的に整腸剤を使用している方でしょう。

 しかも、便秘による心筋梗塞や脳卒中などの増加、大腸がんの発生との関係、などの新しい情報もあり、便秘対策は将来の病気予防につながる重要な対策と言えます。ですから、ヨーグルトや納豆などの発酵食品を食事に取り入れたり、乳酸菌やビフィズス菌の含有製品を摂っているのです。

 ただ、つい最近に私が得た情報は、「発酵食品なら何でもいい」とか「整腸剤ならどれでも同じ」とはいかないようなのです。それは、「ビフィズス菌が多いと便が硬くなる」というもの。とすれば、健康にいいと思ってビフィズス菌を摂取しても、便秘になるようなら却って健康を害するということです。

 そこで、私が持っているいろんな情報を改めて見直してみました。そうすると、多くは腸内細菌の多様性が重要だとしています。そう、一つの善玉菌だけを増やすような方法は健康を維持するという点ではおすすめできないのです。

 幸い、私が便秘の人にお勧めする整腸剤は、ビフィズス菌だけでなく、乳酸菌や納豆菌や酵母などを含有しており、今までの知識や経験による選択が間違ってなかったと言えます。反対に、下痢の人にはビフィズス菌の製品をお勧めする方が有効性が高いといえますので、データを示しながら説明しようと思います。

 現在、便の性状を示すツールとして〈ブリスト便性状スケール〉というものがあり、もっと積極的に使用する必要性を感じました。下痢の相談には使用していたのですが、便が硬くなり過ぎないようチェックすることも大事かと思っています。

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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局   廣橋義和(薬剤師・心理カウンセラー・新潟薬科大学臨床教授)

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