長時間労働と甲状腺機能低下症

 さすがに30度を超すと、暑さが身体にジ~ンジ~ンと響きます。
例年であれば、「イモ洗い」と称されるような海やプールの映像が
流れるのでしょうが、アウトドアでのレジャーも今年は違った風景
になりそうです。でも私はストレス発散なら、アウトドアです。

 新しい生活様式など上の方から示されなくても、新型コロナ
ウィルスにより、私たちの生活スタイルは変わらざるを得ません。
それはレジャーだけでなく、仕事も人付き合いもです。

 仕事もオンラインにより、オンとオフの境が曖昧になりやすく、
企業によっては賃金の発生しない残業も出てくるのではと、心配
されます。それに、今までとは違ったストレスなど、とにかく杞憂に
終わればいいのですが・・・。

 そんな中、韓国のLee氏らにより、長時間労働で甲状腺機能低下症
が増加するとの報告がありました。
    (Lee YK, et al. Thyroid. 2020 Mar 31. [Epub ahead of print])
バセドウ病など甲状腺の異常は、いわゆる心身症としてストレスが
関与する病気として知られています。

 一般的にストレスと言う場合は、精神的ストレスを指しますが、
長時間労働は、物理的・身体的ストレスに入ります。いずれにしても
甲状腺は、あらゆるストレスに対して影響を受けやすい臓器と言える
でしょう。

 10年ほど前に参加した日本心療内科学会の学術大会で、内分泌の
専門医が「自律神経失調症の中には、甲状腺機能の異常が見逃されて
いる場合が珍しくない」という旨の発言をしていました。多彩な症状
が現れた場合は、甲状腺疾患を疑う必要もあるのです。

 幸いにして甲状腺疾患であれば治療薬があります。でも、ストレス
社会と言われて久しいわけです。ストレスをゼロにすることは無理
なので、ストレスの上手な「あしらい方」を身につけたいものです。

 新型コロナウィルスによる生活スタイルの変化は、新たなストレス
を生むでしょう。ストレス発散法も、今までとは違う新しいスキルが
必要となるでしょう。

 当薬局で教えているマインドフルネスが、ストレスの低減と甲状腺
疾患予防の一助になれば幸いです。


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