慢性痛の新しい考え方

 痛みの感覚は、意外に複雑なシステムです。打撲やケガなどの
急性痛なら、損傷した組織により痛み神経が活性化して痛みを
感じます(侵害受容性疼痛)。

 気が張っている時や興奮している場合などは、脳からの信号に
よって、痛みを弱めるシステムが働きます(下降疼痛抑制系)。
スポーツなどでケガをしても試合中は痛みをほとんど感じないで
試合後に痛みが増した経験がありますよね。抑制系が働いている
試合中と、抑制系が外れた試合後の差です。

 また神経障害性疼痛と呼ばれる神経障害による痛みもあります。
急性痛よりも慢性痛において存在が大きくなる痛みです。痛みの
他に、しびれなどの感覚異常を伴うこともあります。一般的な
鎮痛薬では効果が得られない痛みの一つです。

 そして、新たな用語として「痛覚変調性疼痛」ができました。
この概念自体は以前から知られていたものですが、非器質性疼痛、
心因性疼痛、身体表現性疼痛、などと呼ばれていたものを国際
疼痛学会の新分類を受け、日本痛み関連学会連合で決定したもの
です。

 その動きもあって、現在オンラインで日本疼痛学会に参加して
います。痛みに関する最新情報を今回アップデートすることで、
慢性痛の相談に備えようと思いますし、漢方薬の作用の説明に
応用しようと考えています。

 大雑把に示せば、鎮痛薬が効く侵害受容性疼痛には、清熱作用
のある漢方薬で炎症を鎮める方法をとります。神経障害性疼痛は
抗てんかん薬が使用されていますが、漢方薬では駆瘀血薬などが
効果的と考えられます。

 そして、痛覚変調性疼痛には抗不安薬や抗精神病薬が使用され
るので、順気作用のある漢方薬や心理療法・カウンセリングを
組み合わせるのが効果的と思われます。この方法は、下降疼痛
抑制系を働かせることにもつながります。

 あとは個々人により、それぞれの痛み要素の割合を見極め
方針をたてることになります。これが一番難しいかもしれません。
でも新たな概念の登場で、今までよりも説明しやすくなりますし、
心理療法やカウンセリングも行いやすくなります。結果的には、
相談者の利益につながることと思います。


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     薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和

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