5 脳の不調・神経難病と漢方

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 臓器としての脳や神経は、東洋医学でいう五臓の〈腎〉のトラブルと考えます。
その一方、働きに目を向ければ、〈心〉や〈肝〉とも深い関係があります。
巡りの三要素では、〈気〉〈血(けつ)〉〈水(すい)〉すべてが関わるので、
同じ病気でも多数の漢方薬が使用されます。

《脳》
   慢性頭痛・ふらつき・てんかん・脳卒中後遺症・脳脊髄液減少症、など
 〈水〉の代謝に関わる〈腎〉、および〈血〉と関りが深い〈心〉や〈肝〉を
  調整する
という視点は非常に大切です。
 その上で、全体のバランスの崩れも併せて改善できるように考えるのです。
 疾患により改善のしやすさは差があるものの、「利水薬」や「駆瘀血薬」などの
 漢方薬で、つらい症状から解放される人も大勢います。

《神経難病》
   パーキンソン病(症候群)・多発性硬化症・脊椎小脳変性症・
   ギランバレー症候群・本態性振戦、など
 〈水〉とその代謝に関わる〈腎〉および〈血(特に瘀血)〉がトラブルの
 中心と考えます。
 治りにくいケースでは、さらに〈寒〉が潜んでいることも珍しくありません。
 そのため、“診たて”はとても大切で、どんな小さなサインも見逃さないように
 身体の状態を確認してゆきます。一見、直接的な関係のないような体調も
 重要なヒントになるのが東洋医学ですので、気づいたことは何でもお話しください。
 現代医学的治療に「駆瘀血薬」や「温裏薬」を併用することは、病気の進行を抑え、
 つらい症状を軽くすることにつながります。
 より良い生活レベルを長く維持するために、漢方薬はお役に立つことでしょう。