更年期障害と更年期以降の症状や悩み

更年期障害と更年期以降の症状や悩み
(ホットフラッシュ、感情不安定、冷えのぼせ、動脈硬化、骨粗鬆症)

《プレメノポーズ》
 加齢にしたがい卵巣機能が衰えてくると(多くは40歳ころから)、
エストロゲンも減少し、
月経周期が短くなったり、不正出血などが
表れてきます。
 45歳ころまでの期間はプレメノポーズといい、ホルモンの
急激な変動に身体が
慣れていないこともあり、体調も不安定で
不調を強く感じやすい期間といえます。
 心理的ストレスや気象の変動などの影響を受けやすいため、
できるだけ規則的に
生活することは大切で、影響を少なくする基本です。
 それでも不調がつらい場合は、漢方薬や栄養剤など試すと良いでしょう。
ピッタリした漢方薬や栄養剤で、驚くほど体調が回復することも
少なくありません。

《更年期》
 閉経をはさんだ前後10年間を更年期といい、9割近い女性は
更年期に
何らかの不調(更年期症状)を感じており、さらに
2~3割の女性は仕事や
家事など日常生活に影響が出るほどの
重い症状(更年期障害)で苦しんでいます。
 血管運動神経症状:
  のぼせ(ホットフラッシュ)・ほてり・発汗・動悸・しびれ・
  知覚過敏・・などのほか、
 自律神経失調症状:
  めまい・耳鳴り・不眠・頭痛・頭重感・肩こり・口の渇き・
  のどのつかえ感・・・・
 その他全身症状:
  疲労感・倦怠感・息切れ・便秘や下痢・腰痛・関節痛や
  筋肉痛・性交痛
 精神症状:
  不眠・不安感・抑うつ・記銘力低下・無気力・イライラ
 といった相談が多くあります。

 多彩な症状は、エストロゲンが心血管系や自律神経系など
全身に作用しているから
起こるのであり、このような場合は
一度に複数の症状を改善できる漢方薬が効果的と考えます。
 東洋医学的には、「血虚」や「瘀血」の病態をベースに、
「気虚」・「気逆」などが合併していることが多く、
体質を
考慮して、適切な漢方薬を選定します。

《ポストメノポーズ》
 閉経後の55歳ころからはポストメノポーズと呼ばれ、
更年期とは異なる不調も現れます。
不調は60代以降まで続くことがあり、「更年期ではないから」
と否定された人もいます。
 泌尿器・生殖器症状:
  膀胱炎・膣炎・外陰部掻痒症・性交障害・排尿痛・尿失禁
 動脈硬化系疾患:
  高血圧・脂質異常症(高コレステロールや高中性脂肪)・
  心血管障害・脳卒中・認知症
 その他の症状:
  骨粗鬆症・骨折・皮膚萎縮・疲労感・倦怠感・めまい・
  耳鳴り・不眠

 一部の人は、エストロゲンの低下によるものと思われ、
ホルモン補充療法で改善するでしょう。
ただ、多くは東洋医学的な「腎虚」および「血虚」が背景にあり、
これらを漢方薬により改善することが
不調の解消に役立ちます。
 一方、この時期は、子宮がんや卵巣がんなど悪性疾患を
見逃さないためにも、一度は
婦人科を受診してください。

参照 「日本産婦人科学会・生殖内分泌委員会:
    日産雑誌52:N‐194-198,2000」