呼吸器(肺と気管支の病気・症状)

《かぜ症候群》風邪をひきやすい、熱が上がったり下がったり、微熱が続く、
なんとなくスッキリしない、など
 まず、いわゆる「総合感冒薬」は基本的におススメしていません。いろいろな
研究から、多くの成分を配合するメリットよりもデメリットの方が大きいと考え
られるからです。例えば、発熱や頭痛・関節痛などに使用される解熱鎮痛剤は、
定期的に使用することで治癒までの期間が延びる(回復が遅れる)とされ、今は
必要な時の頓服が主流となっています。またインフルエンザに感染させたウサギの
実験では、解熱鎮痛剤使用グループが高い死亡率だったことからも、解熱鎮痛剤
配合の総合感冒薬は控える方が良いと考えます。
 解熱鎮痛剤と同じく総合感冒薬に必ず配合されている「抗ヒスタミン剤」も
有効性を示す根拠が乏しいとされます。特に総合感冒薬では、古いタイプの
抗ヒスタミン剤(第1世代)が主流であり、眠気で安静を促す以外はメリットを
感じません。そのメリットさえもカフェイン配合により打ち消されています。
安静を妨げるような鼻炎症状以外では不必要だと考えます。
 咳止め成分は、痰が少ない乾燥タイプの咳以外では、症状を悪化させる可能性が
あります。つまり「止めてはいけない咳」の時があり、鎮咳薬(咳止め)の使用は
慎重にする方が良いのです。
最近では、乱用も問題視されていることから、必ずプロに相談して使用を判断
したい成分と言えます。
 その他、メーカー毎に特徴づけるための配合成分がありますが、本当に必要とは
言えません。
 では、どうしたらいいのか?
 基本は自然免疫系を働かせるための保温・休養です。3~4日以上経過している
場合は、獲得免疫をしっかりと働かせるためにも休養は重要です。
ただ、社会生活を営む上で難しい場合があることも承知してますので、症状や
日頃の体調などを伺って、漢方薬を選択することが多いのです。
 特に、風邪をひきやすい、熱が上がったり下がったり、微熱が続く、スッキリ
回復しない、などの不調では総合感冒薬は無意味で一時しのぎになるかどうかです
ので、やはり漢方薬を選択する方が治りやすいと思います。

《咳や痰》咳が止まらない、痰が切れにくい、布団に入ると咳が出る、など

《ぜんそく》気管支喘息、小児喘息、心臓喘息、など

《過呼吸》過呼吸発作、パニック発作、など