川崎市で起こった通り魔事件、何人もの尊い命が奪われました。真相は不明ですが、
被害者および関係する皆様に1日も早い平穏が戻るよう願うばかりです。
さて、本人にしてみれば非常に不快な耳鳴り、ジージー、キーンキーン、など
人により違いはあるようですが、ほとんどの人が何かに集中している時(仕事や
勉強、テレビの視聴、会話の最中、など)には気にならないと言われます。
もちろん、例外はありますけど・・・。
私ら治療者側にすると、耳鳴りは治りにくい症状の一つですから、耳鳴り相談を
苦手にしているも多いのです。当然のこととして、治らなければサプリメントや
健康食品に頼りたくなるのが人情です。ですが、残念ながら期待外れになることも
珍しくありません。
そこで私の以前の相談成績を振り返ってみると、50歳代より若い人では治る
ケースが多く、50歳代より高齢の人では治りにくいという傾向があるのです。
体力低下や白髪などと同様、生理的な加齢変化としての耳鳴りをゼロにするのは、
非常に難しいようです。
それでも、老化のスピードを遅くすることで、耳鳴りの程度を軽減することは
東洋医学では可能と考えられています。腎虚という状態に使用する漢方薬があり、
老化現象としての耳鳴りや腰痛や排尿のトラブルなどに幅広く用いられています。
若い人の場合は、熱(≒炎症)や瘀血(≒血行不良)や血虚(≒貧血)などを
ターゲットに漢方薬を選択すると良いようです。
私たちの脳は、あるものに意識を集中すると、それを増幅する性質があります。
冒頭で述べたように、何かに熱中している時には耳鳴りが無いのに、静かにして
いたり寝ようとした時に、耳鳴りが気になって仕方ないとなるのです。
そこで、有用なのがマインドフルネスです。マインドフルネスで、一つの事に
とらわれない心・意識に流されない心を養うと、ゼロにならない耳鳴りと共存
できるようになるのです。一朝一夕には難しいでしょうが、現在マインドフルネスの
資料作りに取り組んでますので、今しばらくお待ちください。
頑固な慢性痛でさえ、マインドフルネスの有効性が報告されているのですから、
耳鳴りにも充分期待できます。漢方薬でできうる限り耳鳴りを小さくして、
マインドフルネスで日常生活に支障ない状態に落ち着けるイメージです。
漢方薬と東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
長岡の相談薬局・ひろはし薬局
薬剤師・心理カウンセラー 廣橋 義和
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