読書の秋です。例年なら10月・11月は学会シーズンで忙しくしている
はずですが、新型コロナウィルスの影響で中止になった学会もあり、いつも
よりは予定が空いています。それでもオンライン学会が入ったりするので、
それなりに忙しくしていますが。ただ、せっかくの空いた時間ですので、
読まずに溜まった専門書でも読もうと思っています。
芸能人の自殺のニュースが続いたかと思ったら、山口達也さんの飲酒運転
で追突事故の報道が。芸能ネタには疎いのですが、山口達也さんは以前にも
アルコールがらみのトラブルがあります。ワイドショーでは、アルコール
依存症として話が進んでいるような(私の)印象です。
薬物依存と同じようにアルコールも依存症の原因になります。そして、
いったん依存症になれば、なかなか治療に難渋することも同じです。
薬物と違いアルコールの場合は、合法的に入手可能で、身近にも存在する
ので、逆にハードルが高いかもしれません。
「外でトラブルを起こさないように」と、家でのアルコールを許容する
身内の心理もあり、本人だけでなく家族・友人にも正しい知識を伝える
必要があります。その上で、本人の動機づけが重要です。治療薬もあります
が、本人の動機づけが不十分では途中で脱落するという流れになるでしょう。
アルコール依存症の治療ポイントが、本人の動機である以上、薬物療法
よりも心理面接が重要になります。その動機づけに有効な方法として、動機
づけ面接法という技術があります。まずは、本人のやる気を引き出して、
その上でCRAFTという認知行動療法をベースにした心理療法や条件反射
制御法などで改善を図るのが一般的な方法でしょうか。
また同時にダルクなどの薬物更生団体活動を通して、時には弱気になる
自分のモチベーションを維持することも大切です。どの依存症も、その
背景には、孤立感・寂しさなどの心理状態があると思われます。ですから
コミュニケーションの再構築により、再発防止につなげたいものですね。
最後に、心配している点を一つ。最近、缶チューハイのアルコール濃度が
高いと思いませんか?アルコール濃度9%のチューハイ500mlには、
36gのアルコールが含まれる計算になります。1日の適正飲酒量は男性の
場合20gですから既にオーバーしていますし、問題飲酒量は60gなので
チューハイ・ロング缶を2本飲めば問題飲酒量さえもオーバーします。
今現在、私たちの生活環境は、アルコールによるトラブルが発生しやすい
状況なのだと認識しておきましょう。
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