農作業の合間に、庭木の込み入った枝を剪定していたら、ゴマ粒大の発疹が
肘のあたりに散在していました。どうやら毛虫に刺されたようです。半袖で
作業したのが悪かったようです。野山にレジャーに出かける際にも、長袖・
長ズボンが基本の服装になりますね。
さて、毛虫の場合は無数の毛が皮膚に刺さるわけですから、刺さった毛の
数だけ皮膚に発疹ができます。小さな面積に多数の毛が刺されば、発疹が融合
してじんましん様に盛り上がることもありますが、その場合でも周辺部には
発疹の一つ一つが確認できるはずです。これが毛虫刺傷の特徴です。
多数のヤブ蚊やブユに刺された場合も発疹が散在しますが、毛虫の場合は
面積が小さく(毛虫に触れた周辺のみ)、ヤブ蚊やブユでは露出部に万遍なく
拡がっているという点で区別がつくと思います。
この区別は、その後の手当てに関係します。毛虫の場合は皮膚や衣服に
毒毛が付着している可能性がありますので、刺された周辺をやさしく洗い
毒毛を流す必要がありますし、衣服も着替えるほうが無難でしょう。
発疹や痒みの程度にもよりますが、効果的でもありトラブルの少ない薬は
ステロイド軟膏です。虫刺されの薬は多数の市販品がありますが、できれば
ステロイド以外の薬品が配合されてない品をおすすめします。比較的多い
配合は抗ヒスタミン剤ですが、効果はステロイドより弱く、逆に皮膚炎を
起こす割合も高めなので、私はお勧めしていません。
抗ヒスタミン剤だけの製品は、毛虫にはほとんど効果がない印象です。
また、アンモニアに至っては論外で毛虫に有効という根拠を知りません。
トウガラシチンキも炎症を悪化させるので逆効果でしょう。
薬の選択が適切なら一般的な虫刺されの場合、数日(長くても1週間)
以内に改善するはずで、私はそのような見通しで薬をおすすめしています。
何かあったら、私ら専門家にお声掛けいただけたらと思います。
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薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師) 廣橋 義和
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