自閉症やうつ病、先ずは腸から

 前回のセミナーでは、「疲労・過労・慢性疲労症候群」を
テーマにしました。その中で、疲労や慢性疲労症候群と自閉症、
うつ病に共通するキーワードが「脳内炎症」だと紹介しました。

 つまり、脳内炎症を抑えれば自閉症やうつ病の改善に役立つ
可能性があるのです。私たちの身体にはもともと炎症を抑える
免疫システムがあります。衛生環境が良くなり過ぎて、炎症を
抑えるシステムが働く必要性が薄れ、その結果として自閉症や
うつ病だけでなくアレルギー疾患も増加しているという説が
あります。(衛生仮説)

 病気によって、炎症の発生の仕方に違いはありますが、
自閉症の専門家、うつ病の専門家、アレルギーの専門家、
リウマチなど自己免疫疾患の専門家、それぞれの専門家の
中に、腸内細菌叢に注目している研究者がいます。

 菊山はエムスリーの記事の中で、衛生仮説などを取り上げ
自閉症やうつ病の増加との関連を紹介しています。
(https://www.m3.com/clinical/news/)
また、坪井は糞便移植で自閉症が改善したとする論文を
紹介しています。
(坪井貴司:腸と脳の科学.ブルーバックス)

 すると、一つの流れとして、「腸内細菌叢の乱れ」から
「脳内炎症」が強くなり「うつ病や自閉症」へとつながって
きます。ならば、対策としては、より上流の腸内細菌叢を
整えることが効果的かもしれません。

 相談現場の肌感覚として、ヨーグルトや発酵食品などの
プロバイオティクスだけでは限定的な効果と思いますが、
食事に工夫をしたり、漢方薬などで積極的に腸を整えたり
することは大切でしょう。

 過去の相談を振り返ると、繰り返す手洗いで知られる
強迫性障害の人は、お腹の調子が悪い人が多いように
思います。こだわりが強いという点で強迫性障害は
自閉症と共通していますが、有効とされる行動療法を
行う前に腸の調子を整えることから始めるのも重要な
視点だと思うのです。

 何はともあれ、先ずは腸に目を向けることが大切かと
思います。


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