夜型タイプは抗うつ薬が効きにくい

 時間生物学という分野があります。動物や植物などの周期性を
研究する学問で、これを医学に応用するのが時間医学ですし、
薬の効き方や副作用低減に応用するのが時間薬理学です。

 私たちヒトは、昼間に活動する昼行性ですが、それでも比較的
夜に強い夜型タイプと早起きの得意な朝型タイプに分かれます。
どうやら朝型・夜型は遺伝子で決まっているらしいのですが、
一般的には生活パターンで分けることが多いようです。

 医学的な視点からは、夜型タイプはうつ病にかかりやすいこと
がわかっています。そして薬学的な視点では、夜型タイプは
通常使用される抗うつ薬が効きにくいこともわかっています。

 理由はいくつかありますが、私が注目しているのはビタミンD
です。活動時間や食事との関係が考察されていますが、夜型の
人は朝型の人に比べビタミンDの体内濃度が低いようです。

 その結果、脳内で気分の調整に関わるセロトニンという物質が
減少しやすくなり、結果的にうつ病を発症しやすいとされます。
だから、抗うつ薬が効きにくいと感じたらビタミンDを豊富に
含む食品を積極的に摂ると良いようです。

 実際、診療に当たる医師も、改善に乏しいうつ病患者に対し、
朝日を浴びてビタミンDの摂取を勧めたら、薬を変更してない
にもかかわらず病状が改善したという経験を報告しています。
それも一人や二人ではないことから、いろんな意味で期待が
持てます。

 うつ病患者が、朝や午前中に弱いことも理解していますが、
できる範囲で自身の生活パターンを朝型に近づけたら、以前とは
違った生活が訪れるのではないでしょうか。生活パターンを
変えるのが難しければ、食事内容を見直してみるだけでも
いいですよね。

 その上で、うつ病になりやすい考え方や受け止め方を拡げる
心理療法に取り組めば、心の体質改善にもなり、再発防止に
つながると考えます。



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 薬剤師・公認心理師・スクールカウンセラー  廣橋 義和

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