不眠

 当薬局に不眠の悩みで来られる方は、睡眠薬(睡眠導入剤)や睡眠改善薬の
効果が弱い慢性不眠症であったり、睡眠薬(睡眠導入剤)を止めたいという人が
ほとんどです。また最近は、特に若い人で睡眠リズム障害が目立っています。

 睡眠の目的は、日中の活動によって生じた老廃物の処理、傷んだ組織の修復、
記憶の定着などとされ、睡眠時間だけで評価するのではなく、睡眠の質(起床時
のスッキリ感や日中の作業能率など)も含める必要があります。
 いろいろな研究から不十分な睡眠は、身体や心の病気・不調につながることが
わかっていますし、QOL(生活の質や充実度)も下がります。

 そこで当薬局の相談では、ゴールを「自然な眠り」「ぐっすり眠る」こととし、
一般的な睡眠衛生指導に加え、睡眠制限法、刺激制限法、筋弛緩法や自律訓練法・
マインドフルネスなどのリラクゼーション、認知行動療法等の心理療法などを
中心にしています。場合により漢方薬を使用することもありますが、安定して
くれば、積極的に減らすように努めています。

 また、一時的な不眠の場合に限り睡眠改善薬を使用することもありますが、
不眠の原則に沿えば長期間使用するものではありません。このことは、処方薬
であるベンゾジアゼピン系睡眠薬も同様ですが、残念なことに依存状態になって
いる方も少なくありません。Spielmanらの3Pモデルに従えば、慢性不眠症に対し
睡眠薬の効果は限定的ですので、非薬物療法に重心を置くのが効果的で満足度も
上がると思っています。

 最新の睡眠学に基づいた、「睡眠リズム」「睡眠のtwo-process model」
「慢性不眠の3Pモデル」などを軸に、科学的な睡眠アドバイスで快適な睡眠を
目指しましょう。