産後(産褥期)に現れやすい不調と対処法

 最近は、いろんなデザインのマスクを見るようになりました。私の印象では、
当初のウィルス防御という目的よりも、自身の飛沫拡散を防止するという目的
にポイントが移ってきたように思っています。ですから、熱中症対策として
通気性に優れたマスク(防御効果は相当低い)が販売されています。目的に
見合ったマスクの使い方を意識して、ウィルス騒動を乗り越えましょう。

 さて、出産というのは女性にとっての一大イベントであり、その前後で
大きな変化があります。そのために様々な不調を来しやすく、重症になると
入院治療が必要になるほどです。

 例えば、産後の発熱(産褥熱)、高血圧、乳腺炎、子宮復古不全、易疲労、
マタニティブルーや産後うつ、など。症状としては多彩なものの、東洋医学
的な視点では、「血虚」「血熱」などの概念でまとめることができます。
別の表現をすれば、「陰陽のバランスが崩れた状態」とも言えます。

 複数の多彩な症状があっても、原因となる東洋医学的な概念が同じなら、
わずか一つの漢方薬で改善するものですし、実際に多数の経験があります。
そして、生活上の注意事項も非常にシンプルなものになります。

 一番多いのは、出産によって陰陽バランスは「陽>陰」すなわち「血虚」
を呈するケースです。易疲労や乳汁分泌不全は現れやすい症状ですね。
漢方薬を使いながら、滋養に努めると早い回復につながります。

 何もしないでも自然と回復する場合もありますが、不調を無理に我慢する
ことなく、治療する方法もあるのですから早めに相談して、少しでも育児の
負担を軽くできればと思います。体調不良はイライラを生みやすいですし、
イライラは虐待につながりやすいですからね。
ちなみに「血虚」があるとイライラしやすいものです。


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