ある程度の年配の方なら誰しも経験があると思うのですが、
「関節が固まっている」という状況って、ありますよね。
例えば、朝起きたら体の痛みやこわばりのためにゆっくりと
動き、徐々に身体が動かしやすくなるということです。
慢性腰痛や五十肩と思っているケースにも、少なからず
この筋・筋膜性疼痛のケースがあるとされます。だとすると
対処法も筋・筋膜性疼痛に適した方法にすることで、諦め
かけていた痛みが解消できるかもしれません。
今回、私自身が体験した腰痛は、まさに筋・筋膜性疼痛
だったのでしょう。筋・筋膜性疼痛とは、簡単に言えば、
全身の筋肉や筋肉を包む筋膜が癒着を起こしている状態で、
動作時に癒着部分が引っ張られたり剥がされたりして痛みを
感じます。
筋肉や筋膜の癒着が生じる原因は、同じ姿勢や動作ばかりで
常に接している筋肉や筋膜が物理的に張り付いてしまう場合と
使いすぎによる軽い炎症でしこりとしてできる場合があると
考えます。
有効な治療法は、「筋膜はがし」とか「筋膜リリース」と
呼ばれる方法ですが、炎症を伴う場合はやり方によっては
逆効果になることも考えられます。私の腰痛は、炎症のない
タイプでしたので、癒着をストレッチで少しずつ剥がすように
してみました。
「あ~、剝がれているなぁ...」って感じでストレッチを
してから動くようにしたり、時々は予防のために普段使わない
筋肉も動かしてみたりすると、腰痛が楽になるのです。
炎症があれば、炎症を抑えつつ筋膜を剝がした後、再び癒着
しないように潤滑油としての漢方薬やサプリメントを使います。
炎症がなければ、ストレッチの効果を高める潤滑油の意味で
漢方薬や栄養剤を併用するのです。
よく「レントゲンで異常なしでした」と言われますが、骨の
異常を診るつもりで撮影したなら、筋肉のしこりや筋膜の癒着は
見つけられないようです。
筋・筋膜性疼痛に関する情報は、MPS研究会(現在は整形内科
研究会に変更か?)の治療指針を参考にしてますが、骨の整形外科
に対して、筋肉・筋膜は整形内科という領域になるかもしれません。
慢性痛は、局所が傷害されて起きる痛み(さらに、炎症ありと
炎症なしに分けられる)、痛みを伝達する神経にトラブルがある
痛み(神経障害性疼痛A)、痛み信号を減弱させる疼痛抑制系に
異常が生じる痛み(神経障害性疼痛B)、そして新たに、痛みの
感じ方が鋭敏になる痛覚変調性疼痛があります。
これらが相互に関連し、さらに心理的な恐怖や嫌悪感が加わり、
複雑な病態を形成していると考えられているのです。単に鎮痛薬
で済むようなものではないので、鎮痛薬で改善しない場合は、
痛みを研究している専門家に相談するのが一番だと思います。
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薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師) 廣橋 義和
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