腰痛軽減に効果的な○○

 心理療法のブリーフセラピーでは、「上手くいかないなら
違う方法を試みよ」と言われます。これは心理療法に限らず、
医療全体に言えることではないかと考えます。

 慢性腰痛の大部分は原因不明とされます。つまり、腰痛の
原因が腰部分の骨や関節にないということです。腰部分の骨や
関節に異常がないのなら、腰に使用する(している)外用薬は
ほとんど意味がないことになるのでは?と思います。

 では何が原因?
と考えるのが一般的でしょうが、どうすればいい?という視点に
変えてみるといいかもしれませんね。
「上手くいかないときは、常識を疑え」です。

 そんな視点からでしょうか、オーストラリアのウィリアムらの
報告に、ある意味で納得しました。
(Mudd E, et al. JAMA Netw Open. 2025;8:e2453807.)

 ウィリアムらによると、単純な話ですが、慢性腰痛に効果が
あったのは「生活習慣の是正」だったそうです。
それも特別なものではなく、体重コントロールや食生活の見直し、
適切な運動、禁煙という極々当たり前の生活を送ること。

 でも、ウィリアムらはしっかりフォローすることで、患者の
プログラム継続を促しました。内容はホントに単純な者ですが、
実際に継続できる人は多くないでしょう。誰もが、薬や整骨院
などに頼りたいと思っているはずですから。

 でも、別の視方をすれば、特別なお金をかけなくても、自分の
やる気さえあれば十分な効果を引き出せるといえます。
骨や関節にだけ目を向けていても今以上の改善は期待できないと
なれば、あなたはどうしますか?


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 薬剤師・公認心理師・スクールカウンセラー  廣橋 義和

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