止めて良い下痢・止めたらいけない下痢

 食中毒シーズンに突入しました。また、冷たい飲食物が美味しい
時期でもあります。どちらにしても下痢に悩まされる時期です。
それなら、下痢止めを用意しておけばいいのか、と言うと、そう
ではありません。

 腸管出血性大腸菌Oー157のように毒素を出すタイプの場合、
下痢を止めて体内に病原菌をとどめる方がリスクは高くなります。
ですから、下痢止めを使ったらアウトですね。

 一方、食中毒菌などの病原菌が原因ではなく、腹を冷やしたり、
水分を摂り過ぎたり、あるいは精神的なストレスによる下痢の
場合は、止めることによるリスクはほとんどありません。

 むしろ、止めないことで、脱水症状になったり日常生活への
影響が大きかったりするので、積極的に止める方が良いと考え
ます。どうやって止めるかが視点としては重要でしょう。

 では、止めて良い下痢と止めたらいけない下痢をどうやって
区別したらいいのでしょう。完璧な区別の仕方など無いように
思いますが、私は、腹痛の有無や程度、下痢の性状、回数、
便のニオイ、排便後に肛門の灼熱感などがあるかどうか、
排便後のスッキリ感、など総合的に考慮して判断しています。

 万が一にも、怪しい、危険と感じたら、止めないで脱水に
対する対応をして病院受診をすすめます。プラスアルファで
整腸剤をすすめるかどうか、ケースバイケースですが大抵は
何もしません。

 止める場合は、原因によって使い分けますが、漢方薬で
今は対応しています。
 腹を冷やしたなら、腹を温める漢方薬を。
 水分の摂り過ぎなら、腸の水分吸収を促す漢方薬を。
 ストレスが絡むなら、ストレスを緩和する漢方薬を。

 このように原因に応じて適切な漢方薬があるので、止めるに
しても自然な止め方になります。力ずくで無理やり止めるのは
何か歪みが生じそうで、気がすすみません。

 それと、温めて止まったら「冷やし過ぎないように」とか、
ストレス緩和が良かったのなら「ストレスの対処法を身に
つけたらいいよ」などとオーダーメイドのアドバイスが
できる点も、漢方薬を選択する理由の一つです。
結果的に、下痢を繰り返しにくくなります。

 ちなみに、下痢の場合は、漢方薬でも即効性は期待できます。
もちろん、漢方薬の選び方が適切であるという点が重要ですけど。
その際は、漢方薬に詳しい専門家にご相談ください。



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