安倍総理大臣のストレスと潰瘍性大腸炎

 日本で実施されたある研究で、マスクをする理由を尋ねたそうです。一番
多い理由が、「みんながしているから」だったそうで、私はいかにも日本人
らしい回答だと思いました。ブラックジョークに似たようなものがあったか
と・・・。でも本当は、拡散防止や予防という回答が大多数を占めて欲しい
ですよね。

 アベノマスクを配布した安倍総理は、見るたびに疲労がたまっている様子
でした。辞任の原因は潰瘍性大腸炎の再発(悪化?)と伝えられてますが、
新型コロナウィルス対策のストレスと無縁ではないでしょう。

 発熱および疼痛とならんで、疲労も身体のアラームサインだということを
改めて認識する必要があります。ただ疲労は軽視されやすいので、アラーム
としての疲労の場合は、一晩寝ても解消しない疲労というように区別すると
いいと思います。

 潰瘍性大腸炎と診断されている人は10万人以上で、日本で増加している
疾患の一つです。名前の通り、大腸に潰瘍ができる病気で、そのために下痢・
粘液便・腹痛・便失禁などの症状が現れます。

 私が辛いだろうと想像するのは、おならをしたら便を失禁してしまったと
言う場合です。ですので、オムツをしている患者さんもいるのです。そういう
点で、日常生活に大きな支障が生じる病気だと言えます。

 潰瘍性大腸炎の原因は、未だによくわかっていません。遺伝的要因もある
ようですが、増加傾向にあるので食事や腸内細菌叢などの環境因子の影響、
最終的には免疫系の異常で、大腸に炎症が生じ、潰瘍・ただれ・びらんなど
粘膜変化が現れるとされています。

 安倍総理大臣の場合は、連日の新型コロナウィルス対策による疲労に、
さまざまな身体的・心理的ストレスが加わり間接的に、腸内細菌叢の乱れ・
免疫系の異常が、辞任までするような潰瘍性大腸炎の再発(悪化)になった
と考えます。

 治療は、異常な免疫系を抑える薬剤が使用されます。副作用などのリスクが
少ない方法が中心になりますが、治りにくい場合はステロイド剤を使用したり、
バイオ製剤などが用いられます。最悪の場合は手術で大腸を切除することに
なりますが、バイオ製剤の登場で手術は減っているように思います。

 トピックスとしては、乱れた腸内細菌叢を修正するため「糞便移植」という
方法があります。他人の便(の中にいる細菌叢)を移植するわけで、症状が
改善するとの報告があります。その視点で、プロバイオティクスとしての
整腸剤やヨーグルトの摂取もされますが、まだまだ発展途上の印象です。

 漢方薬では、故鍋谷欣市氏が桃黄湯を用いて7割以上の成績を報告されて
います。東洋医学と心身医学をベースにしている私は、ストレスへの対応も
併せています。長期的視点に立てば、薬剤の使用を少なくするために、食事
などの生活習慣やストレスへの対処法なども身につける必要があると考える
からです。


  漢方薬と東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
 長岡の相談薬局・ひろはし薬局  TEL (0258)37-7551
  薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和
 
 過去のブログの主なものは古いホームページにリンクを貼ってありますので、
見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から
探してみてください。(現在、更新してません、このサイトを参照ください)
  あるいは⇒http://hirohashi-pharma.sakura.ne.jp/
  もしくは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm 
   過去のはてなブログ⇒ http://d.hatena.ne.jp/hirohasi/
 
メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒8hirohashi\gmail.com (\は@に変えてください)

 薬機法の関係で、具体的な薬品名は表示を控えています。
お知りになりたい場合は、直接ご連絡ください。

 講演の依頼、随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。

 訪問による出張相談・在宅相談にも積極的に応じています。
ひきこもり・うつ病などのメンタル相談、外見の気になる皮膚病相談、
病中・病後など体力低下による外出困難な場合、など遠慮なくお申し付けください
カテゴリー: 未分類 | コメントする

女性ホルモン減少と関節痛

 台風9号に続き、台風10号の影響が心配されます。新潟県では、風雨では
なく、フェーン現象により気温が上昇しました。西日本では、暴風雨や高潮が
心配されています。とにかく、身の安全を最優先で行動しましょう。

 さて、ある知り合いの女性に関節痛の相談を受けました。プライバシーに
配慮して、個人が特定できないように内容を多少変更しますので、ご了承
ください。

 その女性は、婦人科疾患のために生理を止めるホルモン療法を始めました。
ところが、途中から手指関節などに痛みと動かしにくいこわばりが出てきた
ので、ホルモン療法を中断しています。中断した後も、痛みが続いていると
いうことで、私に相談したというわけです。

 50代の女性ですから、リウマチや膠原病や反応性関節炎などの可能性も
あり、精査するようアドバイスしました。同時に、ホルモン療法と関節痛の
関係も調べてみたのです。その結果、・・・

 更年期など女性ホルモンの減少により発症する関節痛があると知った
わけです。なんとも、私の不勉強ですが、精査しても異常らしい異常は
見られず、サプリメントをすすめられたとのことです。

 そう言えば、女性の関節痛に対し、東洋医学的に「血虚」を改善する
漢方薬で良くなった方を何人か経験しています。「血虚」には、ホルモン
低下の意味もあるので、漢方薬がホルモン補充療法のように作用したと
考察しています。

 女性ホルモンの減少による関節痛は、意外に多い印象があります。私ら
医療者が、それに気づいていないだけかもしれません。そして、治療法は
ホルモン補充療法の他に、漢方薬という選択肢もあるので、ホルモン補充
療法に戸惑いがある方は、専門家に相談されてはどうでしょうか。


  漢方薬と東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
 長岡の相談薬局・ひろはし薬局  TEL (0258)37-7551
  薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和
 
 過去のブログの主なものは古いホームページにリンクを貼ってありますので、
見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から
探してみてください。(現在、更新してません、このサイトを参照ください)
  あるいは⇒http://hirohashi-pharma.sakura.ne.jp/
  もしくは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm 
   過去のはてなブログ⇒ http://d.hatena.ne.jp/hirohasi/
 
メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒8hirohashi\gmail.com (\は@に変えてください)

 薬機法の関係で、具体的な薬品名は表示を控えています。
お知りになりたい場合は、直接ご連絡ください。

 講演の依頼、随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。

 訪問による出張相談・在宅相談にも積極的に応じています。
ひきこもり・うつ病などのメンタル相談、外見の気になる皮膚病相談、
病中・病後など体力低下による外出困難な場合、など遠慮なくお申し付けください
カテゴリー: 未分類 | コメントする

台風と自律神経失調症

 大陸沿いに進む台風の影響で、新潟県ではフェーン現象により猛烈な暑さと
なっています。熱中症リスクもうなぎ登りでしょうが、何とか無事に乗り切り
たいものですね。

 台風シーズンは季節の変わり目とも重なり、体調が不安定になりやすい時期
です。そのメカニズムとして、気圧の変化により内耳のセンサーが反応し、
視床下部にある自律神経中枢を乱すということが考えられています。視床下部
には、ホルモン分泌の中枢もあり、ホルモンバランスの乱れも伴って、多彩な
症状が現れるのです。

 自律神経系・ホルモン(内分泌)系・免疫系は、互いに影響を及ぼし合う
ことが知られており、アレルギーや感染症も増加します。どの程度の関連が
あるのか不明ですが、この時期になると軽い風邪症状や長引く咳の相談が
増えるのも事実です。長引くのに、これらのアンバランスが影響していると
すれば納得できますね。

 具体的には、頭痛、めまい、肩こり、関節痛、吐き気、食欲低下、むくみ、
手足のしびれ、冷え、不眠、気持ちの落ち込み、倦怠感、疲れやすい、など
の症状があげられます。

 これらの症状は2つ3つと重なることも多く、現代医学的な治療では薬も
増えることとなります。原因を辿れば内耳センサーの反応なので、ここに
アプローチする方法として、乗り物の酔い止め薬や微小循環改善薬などが
使用されています。

 東洋医学的には、内耳のリンパ浮腫を「水滞」と捉え水分代謝を改善する
治療法が多いようです。どの漢方薬にするかは、体質や症状により違います
ので、お悩みの方は専門家に相談されると良いでしょう。

 ただ、薬を飲めばよいというものでもないと思います。本当のゴールは
薬を飲まなくても体調が崩れない状態であるはず。私は、そこを目指し
たいと考えています。

 例えば「水滞」が原因だった場合、日頃の生活の中に水滞を生じやすく
する何かがあるのかもしれません。食生活だったり、運動習慣だったり、
生活リズムだったりします。その何かをできる範囲で変化させられれば、
おそらく薬の使用を最少に抑えることもできるだろうと。

 「その何か」は一人一人違うので、時間がかかります。でも、その努力
が、5年後、10年後に、相談者の幸せ(生活の満足度)につながると
思うので、私のモチベーションも維持できているようです。

 ただ、私の価値観を相談者に押し付けないようにと、注意しながら
皆さんの悩み相談に乗っています。「正論は両刃の剣」ですので、逆に
相談者を追い詰めないように気を遣っているのです。


  漢方薬と東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
 長岡の相談薬局・ひろはし薬局  TEL (0258)37-7551
  薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和
 
 過去のブログの主なものは古いホームページにリンクを貼ってありますので、
見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から
探してみてください。(現在、更新してません、このサイトを参照ください)
  あるいは⇒http://hirohashi-pharma.sakura.ne.jp/
  もしくは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm 
   過去のはてなブログ⇒ http://d.hatena.ne.jp/hirohasi/
 
メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒8hirohashi\gmail.com (\は@に変えてください)

 薬機法の関係で、具体的な薬品名は表示を控えています。
お知りになりたい場合は、直接ご連絡ください。

 講演の依頼、随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。

 訪問による出張相談・在宅相談にも積極的に応じています。
ひきこもり・うつ病などのメンタル相談、外見の気になる皮膚病相談、
病中・病後など体力低下による外出困難な場合、など遠慮なくお申し付けください
カテゴリー: 未分類 | コメントする

熱中症、サインで気づく

 日本全国がフライパンの上で熱せられているような暑さです。ただでさえ
暑いのに、マスク着用で体温の発散が抑えられ、熱中症のリスクが上昇して
います。

 医療現場では、熱中症の発熱なのか、新型コロナウィルスなど感染症の
発熱なのか、慎重な対応が求められます。現場の混乱を防ぐためにも、
私たちはエアコン使用や水分補給で予防に努めたいものです。

 でも、高齢になるほど身体の予備能力は低下するので、あっという間に
脱水状態に陥ることがあります。ちょうど年数を経たダムに土砂が溜まり
貯水量が少なくなるようなものです。

 そこで、どの年代でも簡単に脱水のサインをチェックできる方法があり
ますので、利用していただければと思います。

 私が使用するサインは、爪を見るだけです。
ネイルやマニキュアをしていると難しいでしょうが、その場合は爪の根本
(爪母)で代用しましょう。

 まず、爪の色を確認してみてください。薄いピンク色をしているはずです。
その爪を反対側の指でそっと押してみてください。ピンク色の部分が白く
なります。そして、押している指を離すと再びピンク色に戻りますよね。
このピンク色に戻る時間(秒)が、2秒以内なら大丈夫です。

 高齢者では3秒以上でアウトとするのが一般的なようですが、敢えて
どの年代でも2秒とすれば予備能力が低下している高齢者でも早めに脱水の
サインに気づくことができると思います。

 ピンク色に戻る時間が延びて来たなと思ったら、水分補給なり涼しい場所に
移動するなりして対処すれば、病院のお世話にならずに済みます。

 もっとも、ピンク色に戻る時間が早くても、何らかの体調不良を訴えて
いれば遠慮なく受診していただければと思います。

 熱中症は一人一人の注意で予防できる病気ですので、そのサインに早めに
気づくことで、医療者の負担を軽減したいものです。


  漢方薬と東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
 長岡の相談薬局・ひろはし薬局  TEL (0258)37-7551
  薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和
 
 過去のブログの主なものは古いホームページにリンクを貼ってありますので、
見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から
探してみてください。(現在、更新してません、このサイトを参照ください)
  あるいは⇒http://hirohashi-pharma.sakura.ne.jp/
  もしくは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm 
   過去のはてなブログ⇒ http://d.hatena.ne.jp/hirohasi/
 
メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒8hirohashi\gmail.com (\は@に変えてください)

 薬機法の関係で、具体的な薬品名は表示を控えています。
お知りになりたい場合は、直接ご連絡ください。

 講演の依頼、随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。

 訪問による出張相談・在宅相談にも積極的に応じています。
ひきこもり・うつ病などのメンタル相談、外見の気になる皮膚病相談、
病中・病後など体力低下による外出困難な場合、など遠慮なくお申し付けください
カテゴリー: 未分類 | コメントする

アフターでもポストでもなく、ウイズ「コロナ」で

 GoToキャンペーンやお盆の里帰りの対応を巡って、右往左往する行政。
「どっちにすればいいのか」と悩んでいる人々をマスコミは取り上げ、混乱の
火に油を注ぐありさま。困りましたね。

 さて、新型コロナウィルスは今後どうなるのでしょうか。終息すると考える
なら、一時的に我慢して自粛生活を続けるのがベストなのでしょう。ただ、自粛
期間が長引けば社会生活に大きな影響が出ます。

 終息(もしくは収束)するなら、ポスト「コロナ」やアフター「コロナ」の
表現となるでしょう。終息しないのならインフルエンザのように共存するしか
ありません。それはウイズ「コロナ」と呼ばれます。

 予想ですので、現時点ではポストやアフターとウイズのどちらが正しいとは
言えません。ただ私は、ウイズ「コロナ」のつもりで今後の活動をするのが
良いと考えています。つまり新型コロナウィルスは終息しないと私は考えて
います。

 ですから、GoToキャンペーンやお盆だけでなく、もっと長期的な視点で
社会生活および旅行・娯楽などのレジャーなどを考慮する必要があります。
ワクチンや治療薬ができれば、今まで通りの社会生活に戻れるかもしれません。
それでも、在宅ワークでできる仕事を100%会社でしましょうとはならない
ように、完全な元通りにはなりません。

 ポストやアフターを狙うなら完全な隔離をするしかありませんが、市中感染
がこれだけ増えた現在、ポストやアフターを狙っても成功する確率は相当低い
と言わざるを得ません。

 だからウイズ「コロナ」なのです。新型コロナウィルスと共存しながらも、
リスクをできるだけ下げる生活を続けるというものです。お盆以外でも、5年
も10年も里帰りしないというわけにはいかないでしょう。

 そして、運よく新型コロナウィルスを終息させたとしても、将来また新たな
ウィルス感染が発生します。その未来の生活者たち(子どもや孫たち)が、
無事に危機(医療も社会経済も)を乗り越えられるように、正しく向き合う
スキルを教えるのも今の私らの仕事です。

 「来るな!」「出ていけ!」と仲間割れしている場合ではないのです。
どんな社会生活を送れば、リスクを回避しながらウィルスと共存できるのか。
状況により一人一人が判断することです。もうすでにウイズ「コロナ」の時間
は始まっているのですから。


  漢方薬と東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
 長岡の相談薬局・ひろはし薬局  TEL (0258)37-7551
  薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和
 
 過去のブログの主なものは古いホームページにリンクを貼ってありますので、
見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から
探してみてください。(現在、更新してません、このサイトを参照ください)
  あるいは⇒http://hirohashi-pharma.sakura.ne.jp/
  もしくは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm 
   過去のはてなブログ⇒ http://d.hatena.ne.jp/hirohasi/
 
メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒8hirohashi\gmail.com (\は@に変えてください)

 薬機法の関係で、具体的な薬品名は表示を控えています。
お知りになりたい場合は、直接ご連絡ください。

 講演の依頼、随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。

 訪問による出張相談・在宅相談にも積極的に応じています。
ひきこもり・うつ病などのメンタル相談、外見の気になる皮膚病相談、
病中・病後など体力低下による外出困難な場合、など遠慮なくお申し付けください
カテゴリー: 未分類 | コメントする

熱中症、動悸、のぼせ、イライラ、不眠、・・・

 一昨日の吉村大阪府知事によるイソジン発言は、今の新型コロナウィルス
に対する不安を物語るように、薬局・ドラッグストアからイソジンが消える
という珍現象になりました。当薬局にも数人が・・・。

 実際のところ、イソジンうがいは、メリットよりもデメリットが大きいと
考えています。この点については、当薬局で3月に実施した「新型コロナ
ウィルス」のセミナーで触れました。多くのメディアでも同様の見解のよう
です。今後も様々な情報が流れると思いますが、飛びつく前に一度立ち止ま
る習慣を身に付けたいものですね。

 さて、タイトルの「熱中症、動悸、のぼせ、イライラ、不眠、・・・」は
全く脈絡がないように思えるでしょうが、実は体内の熱による症状です。
したがって、梅雨も明けた夏に目立つ症状ですね。

 もしも上記の症状が、暑くなってから出てきたというのであれば、原因が
「熱」ですので対処法は「熱を冷ます」方法となります。「熱を冷ます」と
言っても、解熱剤ではほとんど効果がありません。

 そこで漢方薬の出番です。「熱・冷え」という概念がある東洋医学では、
「冷え」を治す漢方薬もありますし、「熱」を冷ます漢方薬もあります。
そして、熱が存在する身体部位により使用する漢方薬も違ってくるのです。

 上記の症状は、熱の存在部位による違いですね。前述のように使用する
漢方薬は違うものの、日頃の注意点はシンプルです。
  熱を溜めないようにエアコンを使用する。
  冷たい飲食物よりも冷やす性質の飲食物を摂取する
  熱を発散させるために汗をかく

 熱が溜まったままでは、身体機能に障害が出てくるので、熱の収支と
いう視点で日常生活を一度見直してみてください。
特に、心臓など循環器疾患がある方は、暑い夏は東洋医学的に注意が必要な
シーズンです。新型コロナウィルスも心配ですが、暑さにもご用心ください。


  漢方薬と東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
 長岡の相談薬局・ひろはし薬局  TEL (0258)37-7551
  薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和
 
 過去のブログの主なものは古いホームページにリンクを貼ってありますので、
見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から
探してみてください。(現在、更新してません、このサイトを参照ください)
  あるいは⇒http://hirohashi-pharma.sakura.ne.jp/
  もしくは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm 
   過去のはてなブログ⇒ http://d.hatena.ne.jp/hirohasi/
 
メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒8hirohashi\gmail.com (\は@に変えてください)

 薬機法の関係で、具体的な薬品名は表示を控えています。
お知りになりたい場合は、直接ご連絡ください。

 講演の依頼、随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。

 訪問による出張相談・在宅相談にも積極的に応じています。
ひきこもり・うつ病などのメンタル相談、外見の気になる皮膚病相談、
病中・病後など体力低下による外出困難な場合、など遠慮なくお申し付けください
カテゴリー: 未分類 | コメントする

スイミングで喘息や鼻炎は予防できる?

 船橋市立医療センターの看護師が、マスク着用を拒否した感染患者への問診で
感染したとのニュースがありました。30分程度フェイスシールド無しでの問診
だったので目から感染したらしいです。改めて、私ら医療者の感染防御策を考え
る必要に迫られます。

 また、意外にも低い抗体保有率なので、自然免疫系が注目されています。自然
免疫系の働きを重視する立場の専門家は、必要以上の自粛は不要と言います。
「なるほど!」と思う部分もありますが、私自身は腑に落ちていません。今一度
免疫系を勉強して、情報を整理したいと考えています。

 さて、国立成育医療研究センターより「スイミングのアレルギー予防効果」に
ついての報告が本年6月にありました。私の印象では、都市伝説として一般的に
信じられている内容です。ただ、科学的なメスは入っていませんでした。

 気になる結果ですが、スイミングによる喘息や鼻炎のアレルギー予防効果は、
残念ながら認められなかったとのことです。そして、治療効果についても認め
られませんでした。

 私としても、信じられない結果となりましたが、現実は現実として受け止め
ざるを得ません。東洋医学的にスイミングは、皮膚への刺激を通して「肺」を
強化し、アレルギー体質を改善すると説明していただけに、理論に偏重しない
よう注意しなくてはなりません。

 ただ、運動として体力アップなどの面まで否定しているわけではないので、
スイミングはスイミングとして楽しんでいただければと思います。

 では、アレルギー体質の改善は無理なのでしょうか? 国立成育医療研究
センターの報告によれば、アレルギーの予防にはスキンケアが重要だと言え
ます。体質改善の前に、まずは発症予防です。

 そして、アレルギー疾患はストレスの影響が大きい心身症として知られて
います。事実、ストレスとの付き合い方が上手くなると、アレルギー症状が
軽く済むとの報告は多数あります。その点で、スキンシップやコミュニケー
ションの方が予防や治療に効果的だと言えます。

 つまりスイミングもスキンシップの一手段として利用すればよいのです。
反対に無理やりスイミングに行っているようなら逆効果になりますよね。

 アレルギー・免疫の分野は、ビミョーなバランスの上で成り立っている
複雑系ですので、最新の情報に漢方や心理の視点も含めた「心療漢方相談」
で臨みたいと思っています。


  漢方薬と東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
 長岡の相談薬局・ひろはし薬局  TEL (0258)37-7551
  薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和
 
 過去のブログの主なものは古いホームページにリンクを貼ってありますので、
見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から
探してみてください。(現在、更新してません、このサイトを参照ください)
  あるいは⇒http://hirohashi-pharma.sakura.ne.jp/
  もしくは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm 
   過去のはてなブログ⇒ http://d.hatena.ne.jp/hirohasi/
 
メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒8hirohashi\gmail.com (\は@に変えてください)

 薬機法の関係で、具体的な薬品名は表示を控えています。
お知りになりたい場合は、直接ご連絡ください。

 講演の依頼、随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。

 訪問による出張相談・在宅相談にも積極的に応じています。
ひきこもり・うつ病などのメンタル相談、外見の気になる皮膚病相談、
病中・病後など体力低下による外出困難な場合、など遠慮なくお申し付けください
カテゴリー: 未分類 | コメントする

三浦春馬さんの死を通して

 筋萎縮性側索硬化症(ALS)で闘病していた女性の死を巡り、神経難病の
安楽死について考えさせられました。報道中の事件は、明白な殺人事件として
法律によって処分されるでしょう。ただ、終末期において必要以上の延命措置
を望まないという流れは、徐々に強くなっているように思っています。

 そして一連の報道の中で、私が印象に残っているのは自身もALSである
舩後議員の「『死ぬ権利』よりも『生きる権利』」という表現でした。私と
しては、どんな人でも『生きる』という選択がしやすいような社会になれば
と願っています。

 タイミングは前後しますが、先週末に俳優の三浦春馬さんが死亡したとの
ニュースもありました。報道では死亡原因は自殺ということですが、理由は
どうあれ「生きていて欲しかった」と思うのです。「死にたい」と思うほど、
追いつめられ、辛い状況にある人にとって、私の思いなど綺麗事に過ぎない
でしょう。『それでも、生きて・・・』です。

 私ら心理の専門家に必要なスキルに「傾聴」があります。でも、その前に
目の前の人を「無条件に受け入れる」「存在を承認する」ことが、最も大切
なスキルだと思っています。

 うつ病の人、統合失調症の人、多重人格の人、神経質な人、疑い深い人、
そして今にも死にたいと思う人、どんな人でも先ず無条件に受け入れるの
です。治療者のそんな態度が、治療的に働くことは間違いないでしょう。
といっても「言うは易く行うは難し」ですが・・・。

 ただ、自死を選択している人は、一時的に認知の盲目状態に陥っている
ので、無条件に受け入れることによって「生きる」という選択肢に気づき
やすくなります。ビミョーな表現の違いですが、「死ぬな」と否定するの
ではなく、「生きていて欲しい」と存在を受け入れると、認知的な視野が
拡がるように思います。その後は、認知行動療法なり、森田療法なり、
交流分析なり、マインドフルネスなり、いろいろ治療法はあります。

 中島みゆきの「誕生」という歌に
「リメンバー、生まれた時、誰でも言われたはず、・・・、耳をすませて
 思いだして、最初に聞いた『ウェルカム』。
 ・・・、けれど、もしも、思い出せないなら、私いつでも、あなたに言う、
 『生まれてくれて、ウエルカム』」という好きなフレーズがあります。

 そう誰だって、生まれた時は「ウエルカム」だったのです。そして、今
現在も。だから、死ぬ前の三浦春馬さんに言いたかった。「生きていて
欲しい」と。

    亡くなった三浦春馬さんのご冥福をお祈りいたします。


  漢方薬と東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
 長岡の相談薬局・ひろはし薬局  TEL (0258)37-7551
  薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和
 
 過去のブログの主なものは古いホームページにリンクを貼ってありますので、
見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から
探してみてください。(現在、更新してません、このサイトを参照ください)
  あるいは⇒http://hirohashi-pharma.sakura.ne.jp/
  もしくは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm 
   過去のはてなブログ⇒ http://d.hatena.ne.jp/hirohasi/
 
メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒8hirohashi\gmail.com (\は@に変えてください)

 薬機法の関係で、具体的な薬品名は表示を控えています。
お知りになりたい場合は、直接ご連絡ください。

 講演の依頼、随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。

 訪問による出張相談・在宅相談にも積極的に応じています。
ひきこもり・うつ病などのメンタル相談、外見の気になる皮膚病相談、
病中・病後など体力低下による外出困難な場合、など遠慮なくお申し付けください
カテゴリー: 未分類 | コメントする

COVID-19の後遺症、その対策は?

 来週より始まるGoToキャンペーンは、始まってもいないのに、何となく
後味が悪い印象を持っています。たぶん、想像以上のスピードで感染者数が
増えている現状と、思い付きのような政策を是が非でも実施する意地との
ギャップが大きい故なのでしょう。安倍晴明にお祓いしてもらいたいような
心境です。

 いろいろな意味で、新型コロナウィルスは今までの常識が通用しません。
ただ、それでも何らかの打開策はあるものと思っています。例えば、サイト
カインストームでは「炎症」がキーワードとなりますし、「血栓」も重要な
キーワードと言えます。種々のCOVID19後遺症も「炎症」「血栓」を軸に
準備すれば良いのではないでしょうか。

 そして感染しても、軽症で済む人と重症化する人との差は「健康生成論」
の視点を通すと大きなヒントが得られると思うのです。そのヒントにつながる
種は、数千年の間に何度もパンデミックを乗り越えてきた東洋医学にも
あるでしょう。東西の知恵を融合した、私なりの対策・備えを考えてみました。

 まずイタリアの報告です。AG大学病院を退院した後も85%以上の人は
何らかの後遺症で悩んでいます。その主な症状は、倦怠感、呼吸困難、関節痛、
胸痛、咳、臭覚の異常、などでした。
 (Carfi A, et al. JAMA. 2020 Jul 09[Epub ahead of print])

 これらの症状は、「強い炎症」と「血栓」で説明できるかと思います。
もちろんミクロのレベルでは、もっと複雑な現象があると思いますが。
でも「炎症」に対して、肥満であるのは大きなマイナスということが多くの
報告により証明されています。もちろん、タバコ、腸内細菌叢バランス、など
も影響します。心身医学的には「心配のし過ぎ」も問題なので、「正しく
恐れる、そして備える」という気構えが大事です。

 もう一つの「血栓」対策は、東洋医学的な「瘀血」対策を取り入れたら
どうでしょうか。「血液微小循環の停滞」という意味がある「瘀血」を解消
する漢方薬は多数あります。その中で「血栓」対策になり得る漢方薬を体質
に合わせて選択することが、副作用防止の点からも重要です。

 「血栓」対策として忘れないようにしたいのが「脱水」です。必要以上に
水分を摂取しなくても大丈夫ですが、暑い時期は注意したいものです。また
「微小循環の改善」なら、適度な運動もおすすめです。

 「絶対、大丈夫!」というものではありませんが、新型コロナウィルスの
報告を総合してまとめると、そして取り組みやすさという点も重視すると、
以上のようになります。


  漢方薬と東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
 長岡の相談薬局・ひろはし薬局  TEL (0258)37-7551
  薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和
 
 過去のブログの主なものは古いホームページにリンクを貼ってありますので、
見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から
探してみてください。(現在、更新してません、このサイトを参照ください)
  あるいは⇒http://hirohashi-pharma.sakura.ne.jp/
  もしくは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm 
   過去のはてなブログ⇒ http://d.hatena.ne.jp/hirohasi/
 
メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒8hirohashi\gmail.com (\は@に変えてください)

 薬機法の関係で、具体的な薬品名は表示を控えています。
お知りになりたい場合は、直接ご連絡ください。

 講演の依頼、随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。

 訪問による出張相談・在宅相談にも積極的に応じています。
ひきこもり・うつ病などのメンタル相談、外見の気になる皮膚病相談、
病中・病後など体力低下による外出困難な場合、など遠慮なくお申し付けください
カテゴリー: 未分類 | コメントする

乳がんとAGEの関係

 温暖化の影響なのか私には判断できませんが、梅雨末期の豪雨被害により、
被災された皆さん、地域住民の方々に、お見舞い申し上げます。
今のところは大丈夫ですが、信濃川も増水しており、当地も油断はできません。
いざという時の準備だけはしておきたいと思います。

 被災地の映像を見ると、大量の災害ゴミが発生しています。たぶん、一つ
一つに思い出があるのだろうと想像しています。最終的にゴミになったとは
言え、生活していたという証です。

 私たちの体内でも、日々ゴミが発生しています。一般的に老廃物と呼ばれ、
主に大小便として排泄されますが、残念ながら溜まる場合もあります。
そして、溜まったゴミは病気の原因になることもあるのです。アルツハイマー
型認知症では、タウ蛋白・アミロイドβというゴミが脳に認められます。

 他にもAGEという有名なゴミがあります。日本語では最終糖化産物と
呼ばれ、体内のあらゆる細胞・物質と糖分が結合した物質で、老化の原因
物質としても知られています。目に見えるAGEとして、老人斑(シミ)
を思い浮かべていただければと思います。

 そのAGEが、乳がんの発症にも関連するという報告がありました。
(David P. Turnerら「Cancer Prevention Research.2020.」)
糖尿病患者はAGEができやすいのですが、報告されたのはAGEの
摂取量との関係です。

 AGEは、加工食品や高温調理された食品に豊富に含まれており、
その摂取量が多い人ほど乳がんが発症しやすいということです。
きつね色の食品や香ばしい匂いは、美味しそうに食欲をそそりますが、
AGEがたっぷりなのです。

 AGEの摂取量をゼロにすることは不可能なことですが、温め直し
たり、必要以上に焦がしたりした食品ほど含有量が多いので、茶色の
食品を意識して控えるようにするといいでしょう。

 そして、全身の臓器や組織に発生したゴミ(AGEだけでなく)は、
私たちが休息・睡眠している時に回収され、大小便として排泄されます。
その意味では、睡眠の質・腎機能・便通などは、ガンや老化のキーワード
として注目していたいものですね。

 ガンや老化は避けられないものの発症を遅くできれば、寿命や良好な
QOLを長く保てます。新しい情報を、その視点で優先度をつけ、効率
的に予防策を提案したいと思っています。


  漢方薬と東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
 長岡の相談薬局・ひろはし薬局  TEL (0258)37-7551
  薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和
 
 過去のブログの主なものは古いホームページにリンクを貼ってありますので、
見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から
探してみてください。(現在、更新してません、このサイトを参照ください)
  あるいは⇒http://hirohashi-pharma.sakura.ne.jp/
  もしくは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm 
   過去のはてなブログ⇒ http://d.hatena.ne.jp/hirohasi/
 
メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒8hirohashi\gmail.com (\は@に変えてください)

 薬機法の関係で、具体的な薬品名は表示を控えています。
お知りになりたい場合は、直接ご連絡ください。

 講演の依頼、随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。

 訪問による出張相談・在宅相談にも積極的に応じています。
ひきこもり・うつ病などのメンタル相談、外見の気になる皮膚病相談、
病中・病後など体力低下による外出困難な場合、など遠慮なくお申し付けください
カテゴリー: 未分類 | コメントする