COVID-19の後遺症、その対策は?

 来週より始まるGoToキャンペーンは、始まってもいないのに、何となく
後味が悪い印象を持っています。たぶん、想像以上のスピードで感染者数が
増えている現状と、思い付きのような政策を是が非でも実施する意地との
ギャップが大きい故なのでしょう。安倍晴明にお祓いしてもらいたいような
心境です。

 いろいろな意味で、新型コロナウィルスは今までの常識が通用しません。
ただ、それでも何らかの打開策はあるものと思っています。例えば、サイト
カインストームでは「炎症」がキーワードとなりますし、「血栓」も重要な
キーワードと言えます。種々のCOVID19後遺症も「炎症」「血栓」を軸に
準備すれば良いのではないでしょうか。

 そして感染しても、軽症で済む人と重症化する人との差は「健康生成論」
の視点を通すと大きなヒントが得られると思うのです。そのヒントにつながる
種は、数千年の間に何度もパンデミックを乗り越えてきた東洋医学にも
あるでしょう。東西の知恵を融合した、私なりの対策・備えを考えてみました。

 まずイタリアの報告です。AG大学病院を退院した後も85%以上の人は
何らかの後遺症で悩んでいます。その主な症状は、倦怠感、呼吸困難、関節痛、
胸痛、咳、臭覚の異常、などでした。
 (Carfi A, et al. JAMA. 2020 Jul 09[Epub ahead of print])

 これらの症状は、「強い炎症」と「血栓」で説明できるかと思います。
もちろんミクロのレベルでは、もっと複雑な現象があると思いますが。
でも「炎症」に対して、肥満であるのは大きなマイナスということが多くの
報告により証明されています。もちろん、タバコ、腸内細菌叢バランス、など
も影響します。心身医学的には「心配のし過ぎ」も問題なので、「正しく
恐れる、そして備える」という気構えが大事です。

 もう一つの「血栓」対策は、東洋医学的な「瘀血」対策を取り入れたら
どうでしょうか。「血液微小循環の停滞」という意味がある「瘀血」を解消
する漢方薬は多数あります。その中で「血栓」対策になり得る漢方薬を体質
に合わせて選択することが、副作用防止の点からも重要です。

 「血栓」対策として忘れないようにしたいのが「脱水」です。必要以上に
水分を摂取しなくても大丈夫ですが、暑い時期は注意したいものです。また
「微小循環の改善」なら、適度な運動もおすすめです。

 「絶対、大丈夫!」というものではありませんが、新型コロナウィルスの
報告を総合してまとめると、そして取り組みやすさという点も重視すると、
以上のようになります。


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